ワスレナグサ

写真は蝦夷紫とう日本古来のワスレナグサです。勿忘草と書いてワスレナグサと読む種は、日本には明治時代に園芸用の花として移入されましたが、野生化して日本各地の草むらに自生するようになりました。

【ワスレナグサ】シソ目ムラサキ科ワスレナグサ属ワスレナグサの宿根草。
  ワスレナグサは広い意味でワスレナグサ属の総称です。ヨーロッパ原産のものが明治時代に輸入されて野生化し、日本の各地に広がっています。
 日本には一種類だけですが在来種がありました。それは北方領土を含む北海道と本州中部地方の一部にあるエゾムラサキ(蝦夷紫)です。
 どちらも花を見ただけでは区別がつきません。いっかつしてワスレナグサと呼んでいます。どちらも道ばたや草むらなどに群生していないと、あることさえ忘れられてしまった花です。
 在来種のエゾムラサキは茎が根元から立ち上がっていますが、外来種は茎の根元が横に這うことや、萼の切れ込みが浅いこと、毛が短いことなどで区別する程度の違いしかありません。
 そこでみんなひくるめてワスレナグサでいいではないかと、私はそう思います。

ドイツの伝説 より ワスレナグサの誕生秘話

 昔、恋人同士の騎士と乙女が、ドナウの川岸を散歩していました。そのとき乙女は、川面を流れる一束の青い花をみつけ、それをほしがりました。恋人の願いをかなえようと、騎士はすぐに川に飛び込みましたが、流れは思いのほか早く、青い花に手が届いたそのときでした。騎士は急流にのみこまれてしまいます。重いよろいで体の自由がきかない騎士は、自分が助かる見込みがないことを悟ります。そこで最後の力を振り絞って恋人に花を投げながら叫びます。
「私を忘れないで!」
 そして騎士はドナウの流れに吸い込まれてしまいます。
 以来、乙女は騎士との約束を守り、生涯その花を髪に飾り続けたといいいます。


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ドイツ民話が語る勿忘草秘話