【ミズヒキ】タデ科ミズヒキ属の多年草。日本全国の山野や路傍でふだんに目にする草花。
  熨斗などに使われる水引に似ていることからミズヒキと呼ばれるようになった。半日蔭を好んで咲くことから、「わび」「さび」の世界で好まれる。
  ミズヒキの名はじつは古く、万葉仮名では「美豆比木」(みずひき)と書かれている。一方、江戸時代中期に編纂された本草学の書には、「海根」と書かれている。
  赤い花に見えるのはじつは萼で4つに割れ、その中に花がある。萼の上3枚は赤で下1枚が白くなっていて上から見ると赤く下から見ると白っぽく見えることから紅白の水引にたとえて呼ばれるようになったといわれている。
  こんな小さな花に心引かれる日本人の素晴らしさが茶人たちに好まれてゆえんのようである。花もいいが、じつは葉っぱも特徴的で花が咲く前は斑入りになり、下駄や草履の鼻緒のように見える。こいうした四季折々の変化を好む日本人は“粋”そのものである。

  写真のように赤と白の2色に見えるところが水引にたとえられる。

撮影:2012年9月30日

撮影:2012年9月29日

撮影:2012年9月29日

撮影:2012年9月29日

撮影:2012年9月30日

ギンミズヒキの花。ごく小さいのであまり鮮明には写せなかったが、雰囲気を味わってもらいたい。

  写真中央が開花した花。他は花が咲き終わったもので、白い糸のようなものが出ているが、これがいわゆる“ひっつき虫”になる部分。人の着衣や動物の羽毛などにくっついて種が運ばれる。

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ミズヒキの名は紅白の水引から名がつけられたといわれているが、水引そのものが一般的にそう呼ばれるようになったのは平安時代以降というから名前の由来説は正しくないのかも知れない。万葉集にすでに登場しているからだ。

ミズヒキ

珍しいギンミズヒキ。矢切の渡しの舟乗り場にひっそりと花を咲かせていた。他にキンミズヒキ(黄色)というものがあるそうだが矢切では見かけたことがない。