こんなに多くの種をどうするんだろう。これが全部芽を出したらえらいことになる。マツヨイグサだらけだ。

矢切畑に青い絨毯のように見えるのが特産品の「矢切葱」、その向こうに見える緑の帯は河岸段丘の斜面にはえる木々。私はこの疎林を虫たちのための「森の居酒屋」と名づけて、ひそかに楽しんでいる。

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ツキミソウは、竹下夢二が歌い、太宰治が小説の題材として登場させている。夜に咲く花だからなんとなくロマンチックな雰囲気をただよわせているのだろうか? それとも、あわれさをイメージさせるのだろうか?

 オオマツヨイグ

【オオマツヨイグサ】アカバナ科マツヨイグサ属の2年草あるいは多年草。北アメリカ原産か?
「富士には月見草がよく似合う」と言ったのは太宰治だが、この月見草がどの種類かは特定されていない。おもうに雄大な富士に似合う月見草と言ったら、やまり草丈1m50cmにもなるオオマツヨウグサだと思いたい。
 また竹下夢二のいう宵待草はマツヨイグサだと言われている。夢二の作品にこんな歌がある。

   待てど暮らせど来ぬ人を
   宵待草の やるせなさ
   今宵は月も出ぬそうな

   暮れて河原に星ひとつ
   宵待草の 花が散る
   更けては風も泣くそうな

  ところがこの歌、違うんだっていうことだ。宵待草がマツヨイグサなら散らない。あわれな姿で縮むだけなのだ。とうわけで「花が散る」の部分は、「花のつゆ」と変えられたという。