「ぼくちん コンコン寿司」
明日は 家のすぐ裏の
五輪の塔のある お山へ
お花見に行くという朝
弟に さきを越されてしまった。

「ぼくは 巻き寿司
でんぶを いっぱいいれてね」
ほんとうは コンコン寿司のほうが
好きだったのに
ぼくは 見栄をはって そういった。

毎年 四月は 子どもたちだけの
お花見だ
てんでに重箱をさげ
わずか 十分たらずの
裏の山に上った。

八人もすわれば いっぱいの
せまい お山の 
てっぺんに たどりつくと
すぐに ぼくたちは
重箱のふたを 開けるのだった。

そっと 弟のほうを見たら
コンコン寿司のとなりに 巻き寿司が三つ
ぼくのほうの重箱には 五つ
桜色をした でんぶは甘いから
やっぱり ぼくは 巻き寿司が 好き。 
四月の想い出

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これもタンポポ。花が終わって種になったところだ。タンポポが黄色だという先入観に凝り固まった人は、やっぱりタンポポと信じない。

矢切の渡しから2キロほど上流に白花タンポポの咲く場所がある。それも西洋の白花ではない。最初に見たときには掘り盗られるかと思ったが、タンポポは黄色だという先入観のおかげで、生き延びていた。

どういうわけかしらないが、矢切の渡しのところだけヤマトタンポポが咲く。それも、たったの500メートルほどのあいだだ。その江戸川堤防もバリアフリー工事で新しい芝に植え替えられてしまった。